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アウトドアスリーピングvol.02 「夏の焚き火とハンモック」

[アウトドアスリーピング]

2022.07.29

場所:淡路島マンモス

—夏の焚き火—

7月の晴れた日、森へ向かうことにした。
座ってじっとしているときはまだ良いが体を動かすと汗が出る、そんな気候だった。
森に着いてまずは焚き火をすることにした。焚き火の熱は夏の湿気を飛ばしてくれるし、多少虫除けにもなる。火がつくと、汗ばんだ服も空気と共に乾いていき、肌は熱を受けて細胞一つひとつがプツプツと沸き立つようだった。それは最近行きはじめたサウナの中にいる時の感覚と似ていた。焚き火をはじめて5年くらい経つが新しい感じ方の発見だった。焚き火の側に座り露天サウナのような心地よい熱に浸りながら、まだ体感したことがない「整う」という感覚を私もいつか味わってみたいと思った。

—ハンモックで過ごす—

服も乾いたところで汗をかかないようにそろそろと動き、ハンモックを木に吊るす。
夏は蚊帳付きのハンモックが良い。風は通しつつも虫を気にせずにくつろげるからだ。そしてハンモックで快適に過ごすために※エアマットを斜めに敷くのがおすすめ。

※一般的にキャンプや登山で使うアウトドア用エアマット、少し硬めだとハンモックを斜めにのばしやすくて良い。

腰やお尻が通常よりも下に沈み込まないので身体がしんどくなりにくい。硬い地面から離れた身体はまるで誰かに抱き上げられたような感覚を味わわせてくれる。フタ付きのタンブラーに入れた冷たいジャスミンティーを飲みながら、ただ何もせずにゆらゆらと空を眺めるのだ。
日中の空は、鳥の声を聴きながら木々のざわめきを眺める。木漏れ日の揺れる光の変化も気持ちが良い。
夜の空は、虫やカエルの声を聴きながら木々の隙間から見える星を楽しむ。そして星は見えにくくなるが満月の日は森の中にうっすら影ができるほどの優しい明るさがある。真夜中の空にぽかんとひとつランプが灯ったみたいだ。

空を見上げて何をするわけでもなく身体が自然と感じることに意識を向ける。
それだけで良いのだ、と思う。

(なるのだ編集室/川本まい)